タクティクスオウガとコードギアスの共通性

 どちらも、本来なら政治的・社会的にデリケートな事象であるはずの問題を、徹底的に娯楽のための道具立てとして利用している事。

 タクティクスオウガは民族紛争や人種差別といった要素を、コードギアスは日本侵略や再独立といった政治的に荒れそうなテーマを取り上げている。しかし、両作品をよく知る人なら、これら作品に一切の政治性が存在しない事もまた一目瞭然かと思う。むしろ、通常ならついて回るはずの政治的なカラーを、作品を格好良く見せるためのスパイスとして上手く利用している。

 政治や民族紛争といったテーマさえ、娯楽のエンジンとして料理して消費してしまえるのは、今の日本のオタク生態系が持つ独特のセンス・才能なのか、それとも単にオタクが特別鈍感に出来ている、というだけの事なのか。