脳内変換エンジン

 はてな匿名ダイアリー人は何故こんなにも簡単に騙されるのだろう。(mixi読み逃げ問題) 」に対するトラックバック騙す騙されるって話じゃないよ」。*1 このやりとりを見て下の3つのエントリを思い出した。

  1. 「そんな言い方誰もしない」と言い張るお子様たちみやきち日記
  2. 「馬鹿騒ぎ」を「大騒ぎ」と“誤訳”する日本メディアの“思いやり”usbmouseブログ
  3. アクセス頂いたすべての皆さんにお礼の言葉を申し上げます (同上)

1つ目は、自分の無知を指摘されたお子様が自分の立場を脳内変換することによってプライドを維持しようとする話。2つ目のエントリは、日本のマスコミ報道の韓国偏重を指摘したエントリ。そして3つ目は、2つ目のエントリが見事な釣り記事だった事の種明かしだ。
3つ目のエントリのコメント欄に注目して欲しい。釣りに釣られてしまった方々の怒りが爆発した愉快な書き込みを多数閲覧できる。どちらに問題があるかと言えば、事実確認に失敗しエントリを全面的に鵜呑みにしてしまった方なのだが、コメント欄に踊るのは脳内変換によって自分の立ち位置を逆転させブログ主を攻撃する文字列の数々だ。
冒頭で挙げた「騙す騙されるって話じゃないよ」のエントリにしても、この3つ目の「アクセス頂いたすべての皆さんにお礼の言葉を申し上げます」エントリのコメント欄にしても、1つ目の「そんな言い方誰もしない」と言い張るお子様たち」で指摘されているのと同質の心理が働いているように見える。それは、逆恨みにも似た脳内変換エンジンを常に全開にして生きている人々の心理だ。

もちろん、同質の言動であってもリアルで相対した相手に直接態度で表明するのと、人間の繋がりが稀薄なネットで文字だけで行うのとでは、その心理的障壁は大きく違うだろう。だが、本質はそこにはない。そもそも自分に、そういった脳内変換エンジンが搭載されているのか否かという事こそが根本だ。リアルでは取り繕っている人間でも、ネットという負圧の高い空間では隠していたエンジンが簡単に発動してしまうかもしれない。

このエンジンの有無は生き方の問題であり、簡単に取ったり付けたりは出来ない。日々の生活、生き方、思考そのものに絡みつく人工透析機のような物だ。

*1:匿名ダイアリーに対するさらに匿名ダイアリーによるトラックバックという部分はとりあえず置いおく。